ウイルスを駆除するハズがウイルス感染!? バナー広告に潜む罠

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30秒でわかる記事まとめ

  • 近頃、インターネット利用中に、「あなたのスマートフォンはウイルスに感染しています!」など危機感をあおる広告を表示することで、ユーザーをだまして特定のページに誘導し、ウイルス入りアプリをダウンロードさせる手口が横行しています。

画面を覆って警告してくる、おどろおどろしい広告は偽物かも!?

最近になってスマートフォンを使いはじめたAさん。いつものようにスマートフォンで調べものをしていると、ページが表示された途端、画面いっぱいに「緊急!あなたのスマホがウイルスに感染しています」と書かれた広告が表示されました。
慌てたAさんがすぐにその広告をタップすると、セキュリティー企業のものらしいウェブサイトが開きました。そしてほどなく、「スマートフォンをスキャン中。削除対象のウイルスをチェックしています」との表示が。

しばらく待っていると、また画面が切り替わり、驚くべき結果が。
「あなたのスマートフォンは12個のウイルスに感染しています。いますぐ下記のリンクから無料の駆除アプリをダウンロードしてください」。

ウイルスに感染するようなことをした覚えはありませんが、無料アプリで対処できると知り安心したAさんは、迷わずリンクをタップし、表示されたウェブサイトからアプリをインストールしました。
※以上はフィクションです。

むやみに危機感をあおる広告はタップせず、ブラウザを終了しましょう

 さて、Aさんの行動の誤りにお気づきになりましたか。じつは、インターネット利用中に表示されていた「緊急!あなたのスマホがウイルスに感染しています」という内容は真っ赤なウソです。Aさんのスマートフォンが、実際にウイルスに感染しているかどうかにかかわらず表示される、単なる広告に過ぎません。

危機感をあおる広告の例

上記はフィクションですが、Aさんがアクセスしてしまったような広告は実在します。これらは「フェイクアラート」と呼ばれ、あたかもユーザーのスマートフォンに問題があるかのような表現で、ウェブサイトやアプリのダウンロードサイトへ誘導します。
今回の例では「ウイルス感染」をうたっていますが、なかには「メッセージが届いている」という内容で、あたかもスマートフォンにメッセージが着信したかのようなアイコンを同時に表示しているケースもあるのです。
これら広告の目的は、自社サイトへの誘導や、ユーザーのスマートフォンに特定のアプリをダウンロードさせることです。前者はサイトのアクセス数を稼ぐため、後者は特定のアプリをインストールさせることで報酬を得るためが多いようです。悪質な例では、ユーザーの情報を抜き取るアプリをインストールさせることも。つまり「ウイルスに感染」という言葉を使ってユーザーの危機感をあおり、それを駆除したいというユーザーの願望と反対に、ウイルスに感染させようとする行為なのです。

これらの被害を防ぐためにも、インターネット利用中になんの脈絡もなく表示された、警告や通知のような広告は、まず疑ってかかるべきです。実際にメールや電話がかかってきたとき、あるいはアプリがスキャンをするとき、自分のスマートフォンがどういった表示・挙動を示すのか、普段からよく観察しておくことも重要です。

対策としては、表示されたページを閉じる、もしくはブラウザ自体を終了させるのが有効です。

さいごに

あんしんセキュリティの危険サイト対策は、Webサイトを閲覧する際、危険サイト(フィッシングサイト・ウイルス配布サイトなど)をチェックし、アクセスをブロックすることで、危険サイトの脅威から守ることができます。

※この記事は、マカフィー×ASCII.jp「せきゅラボ」掲載記事を元に制作されました。

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